簿記2級合格までの記録 その9 - 賃率差異など
簿記2級 工業簿記テキスト lesson 49 / 75完了。
勉強時間 6時間 / 累計 49時間
商業簿記の勉強が一通り完了したせいか、少し怠けてしまった。
本日より工業簿記を開始。
・〇〇差異の考え方
工業簿記序盤で混乱するのが、「〇〇差異」が借方差異なのか貸方差異なのか、有利差異か不利差異かという点ではなかろうか。
有利・不利については問題文を読めば
「ふんふん、思っていた(=予定していた)よりも高くついたのね」⇒不利差異
「あら、思っていた(=予定していた)よりも安くあがったのね」⇒有利差異
と分かるが、借方/貸方あるいは仕訳の表記についてはいまいち整理出来ていない。
<例>
予定賃率から計算される賃金は1,000円だが、実際賃金消費額が1,020円だった場合。
No. | 借方 | 貸方 |
---|---|---|
① | 仕掛品 1,000 | 賃金 1,000 |
② | 賃率差異 20 | 賃金 20 |
仮に予定賃金1,000円が全て仕掛品に使われたと考えた場合が仕訳①。
その後、実際賃金が1,020円だと分かった場合、賃金勘定が正しくなるように仕訳を書くと②の貸方が埋まる。借方は(予定賃率による差異なので)賃率差異とする。
この場合、「賃率差異は借方に記載されたので借方差異、予定賃金よりも実際賃金の方が多いので不利⇒不利差異」と理解できる。
〇〇差異の例はほかにもあるが、例えば材料消費価格差異の場合は同じ考え方で整理できる。しかし、製造間接費配賦差異や、製造部門費配賦差異については同じような仕訳の埋め方ができず、理屈で整理するのが困難だと思われる。というのも、製造間接費は通常借方に記載することが多いが、製造間接費勘定が正しくなるように仕訳を書くと、
たとえば予定間接費よりも実際間接費が高い場合;
●実際間接費の方が多いので不利⇒不利差異
●製造間接費配賦差異は貸方に記載される⇒貸方差異
と、矛盾が生じてしまうのである(組合せは常に不利=借方、有利=貸方の為)。
学習を進めていけばより分かりやすい方法があるのかもしれないが、現段階では(暗記に頼るのは不本意だが)以下のように整理しておきたい。
実際○○を左、予定○○を右に、図を書く←機械的ルール
差額=差異を、仕訳では図の逆側に書く←機械的ルール
以上